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  3. インドのリサイクルに対する取り組み

ゴミ箱

インドのリサイクル事情と意識改革

インドは現在世界第2位の人口を有する大国ですが、2030年までに現在第1位の中国を抜き世界最大の人口となることが予想されています。
人口増加に伴い急激に経済発展をしているところであり、今後は先進国を抜いて世界の経済をリードする存在となることは間違いありません。

ただその一方でインド国内においては十分にインフラ整備がされているというわけではなく、環境面に対しての政策はまだまだ発展途上なところがあります。

しかし政府のリーダーシップが非常に強いということがインドという国の強みであることから、現在急ピッチでゴミ処理やリサイクルに関する取り組みが行われています。

既にインド市街地中心部においては、欧米地域に匹敵するほど厳しい環境規制が実施されています。
特にプラスチック製品に関してはヨーロッパ各国も驚くほどの厳格な規制が急激に設けられており、いち早く一般向けに使用することが禁止と定められました。

プラスチック製品の使用規制に違反した場合は刑事罰の対象となるなど、罰則に関しても相当厳しく定められておりひどい場合には懲役も行われることもあるそうです。

なぜそうした規制が導入されるようになったかというと、それだけインド国内におけるゴミ事情が逼迫しているということです。
人口が増えるということはそれだけ使い捨てで使用されるプラスチック製品も増えることになりますが、まだまだリサイクル設備が整えられていない状態においてはそうしたゴミは海洋に埋め立てということで流されることになります。

調査によるとインド国内でのゴミは約90%が分別されない状態で回収されており、なんとかリサイクルされるようになってきたプラスチック製品であっても実際に再利用される割合は限定的です。

厳しいプラスチックごみ規制

インドのプラスチック製品は金融の中心地であるムンバイや、インド第二の州であるマハラシュトラ州で禁止となっています。
こうした大都市には外資系のチェーン店であるスターバックスやマクドナルドといった店舗が複数存在していることから、店内で提供されるストローや蓋などを使うことができなくなります。

他にもレジ袋やナイフ・フォークといったものもプラスチック製品が一律禁止となっていることから、営業を続けたい場合にはプラスチック製品以外のものを使用していかなければいけません。

特にマハラシュトラ州においてはプラスチック製品の禁止は猶予なしの即施行という形になっていることから、急ピッチでプラスチック代替品が使用されることとなっています。

リサイクルのしくみを整えるのに時間がかかることから一律禁止とされたわけですが、既にプラスチック以外の素材で作る食器も高品質で登場しており、数を活かした新たなエコ活動が展開していくことでしょう。