デンソーの環境方針

モノづくりの企業は、生産の過程でどうしても廃棄物を排出してしまいます。
しかしパリ協定により、温室効果ガスの削減を求められており、多くの企業が努力しているところです。
自動車部品メーカーのデンソーも、環境問題に対する活動を積極的におこなっています。

デンソーの環境方針として、「デンソーエコビジョン」というものを10年ごとに制定しています。
またその方針を具体化するため「環境行動計画」を5年ごとに制定することになっているのです。
時間の経過とともに環境問題が広がりを見せることで、企業による取り組み領域も広げていきます。
その先にデンソーが目指す姿「地域環境の維持と安心・共感にこだわり顧客・地域・社会に貢献し評価・信頼される」企業になっていくわけです。

CO2を排出しないモノづくり

デンソーでは地球温暖化対策として「ミニマムCO2ものづくり」を展開しています。
具体的には、生産工程の技術開発推進・全員参加の徹底した省エネ・コージェネレーションと再生可能エネルギーの活用という3つの活動です。
2025年には現在のCO2排出量から半分量にする目標を掲げています。

まず生産工程の技術開発推進ですが、加工技術や設備は自社開発をおこなっています。
それにより生産の質や量を落とさず、エネルギーを無駄遣いしないこと及び余らせないような取り組みとなっているのです。

省エネに関しては「製造用エネルギーは固定化されたインフラでなく、自在に使いこなす部品の一つ」という考えのもと、必要時に必要な分だけエネルギーを供給・使用するシステムの確立にも取り組んでいます。
全員参加というのは供給側も使用する生産側も、という意味です。

コージェネレーションは都市ガスを燃料にして発電と排熱利用ができるものです。
こちらは1991年からの導入で、現在は太陽光発電も導入しています。

緑化にも力を入れる

生活が豊かになるにつれ減少してしまった植物ですが、自然循環の中に生み出される自然の恵みは人類や生き物全てを支えているのです。
デンソーでは生物多様性についても知識を深め、生態系の維持と保全に取り組んでいます。

実際にデンソーの工場やオフィスでは社員が緑化活動をおこなっているのです。
これまでに植樹・間伐活動、グリーンカーテンを作るなど、事業所周辺や製品が使われている場所で多くの活動を実施してきました。
この取り組みが評価され、「一般財団法人日本緑化センター会長賞」を受賞しています。

環境コミュニケーションを図る

デンソーでは環境に対する取り組みや成果について、積極的に開示しています。
その上でさらなる改善を目指しているのです。
また国内外の展示会へも出展し、環境に配慮した製品の紹介や体験型イベントを実施しています。

このような積極的な活動により、関係団体と連携、コミュニケーションを図っているわけです。
デンソーを起点に環境保全の輪が広がっていくことを期待させられます。