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  3. 富士フィルムの取り組み

企業の取り組み富士フィルム

海外生産拠点における取組(イギリス、ベルギー、フランス)

富士フィルムはもともとはカメラに使用されるフィルムを製造する企業でしたが、時代の変化により社会的需要に合わせた新規事業を次々に開発していったという非常に珍しい形態の企業です。

現在では本業であるイメージング事業の他に、ヘルスケア&マテリアルズ、ドキュメントソリューションといった3つの部門を事業の柱としています。
特に近年ではヘルスケア&マテリアルズとして医薬品やバイオCDMO、再生医療、化粧品・サプリメントといった事業での成長が著しく、ライフサイエンス分野においても国内で大きなシェアを獲得するに至っています。

日本国内だけでなく海外にも生産拠点を置いており、日本よりも厳しい基準で企業活動が制限される環境にあって先進的な環境保全のための活動を行っているところです。

まず最も環境に対しての意識が高い国と言ってもよいイギリスにおいてですが、2007年より廃棄物を埋め立てる時の基準が大幅に強化されています。
富士フィルムは印刷用インクの製造をしていることから当然その規制による影響を大きく受けることとなりました。

そこで製品製造をするときに必要になる原材料につき、容器のリサイクルを行うことで埋め立てをするゴミの量を減らし、かつドラム缶のリサイクル活動を行うことで再生品として使用することができるようになりました。

全体的に廃棄物をリサイクルすることになりましたが、物質の特徴的にリサイクルが難しいものについてはサーマルリサイクルとして燃料などとして使用するなど極力無駄なく製造ができる体制が取られています。

次に同じく規制の厳しい欧州にあるベルギーにおいてですが、富士フィルムではフォトレジストやフラットパネルディスプレイの製造を行っています。
こちらでもイギリス同様に工場内で発生する容器や素材をリサイクルするとともに、薬品類はサーマルリサイクルとして別の製品の原材料となるようにしています。

フランスではフィルムの現像や写真プリントなどの事業を行っていることから、プリント時に必要になるカラー現像液などの薬品をリサイクルし、日本でもおなじみの使い捨てカメラ「写ルンです」を回収・リサイクルしています。

中期目標の設定による具体的な行動指針

国内に目を向けると、富士フィルムでは2030年までの中期目標を設定し、それに基づいた環境保全計画の指針を公表しています。

重点課題となっているのは「気候変動への対応」「資源循環の促進」「脱炭素社会の実現を目指したエネルギー問題への対応」「製品・化学物質の安全確保」の5つで、それぞれ数値を定めて活動をしています。

工場全体で省エネ活動を行い、CO2の削減活動を行うことにより2030年までに30%削減という目標に対し既に15%削減を実現しています。