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  3. フィンランドのリサイクルに対する取り組み

フィンランドで行われているプラスチック削減と再利用の取り組み

フィンランドは、環境に配慮した社会を実現するために積極的な取り組みを行っています。
その一つがプラスチック削減と再利用に関する取り組みで、フィンランドではプラスチックの使用量を減らすために、様々な政策が実施されています。

例えば、プラスチック製品に税金を課すことにしています。
それにより利用量そのものを削減できます。
同時に、消費者はペットボトル飲料などを購入する際、ボトル代も含めた代金を支払います。
そのため、日本よりもトータルの価格が高い傾向にあります。

ただし、ボトルはリサイクルのために返却するとその分のお金が返ってくるという制度がありますので、しっかりとリサイクルをすればそれほど高い買い物とはなりません。
こうすることで、できるだけペットボトルを回収するモチベーションを持たせることができます。
さらに、路上などに落ちているボトルを拾ってお金にする人もいて、社会全体でプラスチック製品をしっかり回収する仕組みができているのです。

容器そのものに税金や代金を取るという形によって、リサイクルをするためのコストをまかなえるというのもポイントです。
処理作業をするための設備や人員コストを確実に取り分けて、リサイクルを無理なく進めていけるからです。

さらに、プラスチック製品の代替品として、木材やリサイクル可能な素材を使用した製品が推奨されています。
消費者向けの啓発活動も政府や自治体、様々な環境団体によって積極的に行われていて、プラスチックの使用についての意識改革が進められているというのも大きいです。
気持ちや考え方によって、より徹底したリサイクルがなされるようになるからです。

バイオウェイストと生ごみについて

フィンランドでは、バイオウェイストや生ごみについても再利用に力を入れています。
バイオウェイストというのは、いわば産業上どうしても出るゴミとも言える畜産業や農業の副産物を指しています。
そして、生ごみは家庭で出る食べ物の残りカスと分類しています。
これら産業上のゴミも家庭から出るゴミについても、リサイクルに取り組むことで廃棄物の削減や再利用によるエネルギーの削減が期待されています。

具体的には、フィンランドでは、バイオウェイストや生ごみをバイオガスやバイオディーゼルといった再生可能エネルギーの生成に活用しています。
また、リサイクル用のコンポストつまり堆肥としても利用され、土壌の改善や植物の成長促進のために役立てられています。
さらに生ごみは地元の農場で飼われている動物の餌としても利用され、農業が持続的にな発展するという目的にも貢献しています。