衣服リサイクル率
リサイクルに関して次に紹介するのは、衣服のリサイクルに関してです。
衣服も一人ひとりが数多く持っているものであり、大量生産大量消費の枠組みの中の1つであるといえるでしょう。
それでは、実際のところ衣服のリサイクルと言うのはどの程度行われているものなのでしょうか。
実は衣服のリサイクル率というのはかなり低いものとなっています。
年間生産される繊維製品の量が250万トンであるのに対して、リサイクルが行われている繊維製品は年間50万トン前後となっており、200万トンは廃棄されているのが現実です。
リサイクルされている衣類の内訳は、中古衣類としてリユースされているものが17万トン前後、再生産されているのが25万トン前後となっており、その他の部分については端材として利用される他は廃棄されている状況にあります。
それでは、他の物品のリサイクル率に比べて、どの程度低いものなのでしょうか。
例えば古紙やペットボトルなどについては、リサイクル率が50%前後となっています。
衣類の20%に比べるとかなり高い数値となっており、いかに衣類のリサイクルがあまり進んでいないのか、ということが知れる結果であるといえるでしょう。
では、具体的にリサイクルが行われた場合については、どのようにして生まれ変わっているのか、ということについても紹介します。
先述したとおり、リサイクルされている衣類の中で衣類として再利用されているものの比率は少なく、その他のものとして作り直されているものが大半です。
例えば雑巾などとして生まれ変わるものもあれば、軍手のように実用的なものとして生まれ変わるものもあります。
これについては、リサイクル業者によって、利用されている用途の違いがあるといえるでしょう。
また、昨今では衣類をリサイクルすることによって紙を作るというリサイクルが行われている場合もあります。
技術の進歩により、できることは多くなってきているため、あとは利用者による意識が重要になるでしょう。
洋服ポストの利用
それでは、具体的に衣類のリサイクルを行おうと思った場合、利用者はどのようにして行えば良いのでしょうか。
そのために利用することができる方法の1つとして、洋服ポストというものがあります。
洋服ポストというのは、使われなくなった衣類を回収し、リサイクルを行うためのシステムとなっており、様々な目的で利用できるようになっています。
こちらのリサイクルは、リユースを前提としているものであるため、基本的には「まだ着られる」衣類のリサイクルのために使用するというのが前提です。
そのため、利用できなくなったものについてはこのリサイクルの枠組みを利用することはできませんが、それでも利用できるものは多いでしょう。