ヤマハ発動機の進める製造段階の取り組み
YAMAHAはバイクメーカーかつ楽器メーカーとして有名な大企業ですが、実は同時にリサイクル・資源活用活動にかなり熱心に取り組んでいる企業でもあります。
ヤマハ発動機の公表によると、2017年中に排出された廃棄物の総量は20.8千トンということですが、これは金属、プラスチック、鋳物砂など分別をしてリサイクルを行ったとしています。
加えて廃油やプラスチックは助燃剤として使用したりするサーマルリサイクル処理を行っており、燃焼後に発生した残渣も更にセメントや路盤材として使用していたりします。
最終的な目標としているのは関節埋立量を0トンにするということだそうで、リサイクル活動によりゴミを0にするという活動を行っています。
これらの活動は2016年度におけるグループの活動における廃棄物の総量把握により開始されており、以降リサイクル可能な方法をそれぞれの部品ごとに提案しています。
実際に1990年時点で排出物の発生量は34千トン、リサイクル率は66.4%であったというところ、2017年には21千トン、リサイクル率100%となっていることから実際に成果を高めていることがわかります。
3R(リデュース、リユース、リサイクル)設計活動とは
もう一つヤマハ発動機のエコ活動として3R設計があります。
3Rというのは「リデュース」「リユース」「リサイクル」の3つの言葉の頭文字からとったものです。
日本国内で流通しているバイクは、廃棄二輪車の取扱店として認定を受けている施設が行う「二輪車リサイクルシステム」に沿って処分をすることが定められています。
ヤマハ発動機はこのリサイクルシステムを業界他社と比較していちはやくに導入しており、現在もそれぞれの企業と連携しながらリサイクルに取り組んでいます。
具体的な例をいくつか挙げると、新車における電装系システム(メーターやテールランプなど)をLED化することで廃棄材を減らしたり、樹脂を使用するカバー部分については再生材を使用していたりということです。
使用済みの部品をリサイクルするだけでなく、そもそも廃材を出さないようにするなど総合的な活動として行うのが3R設計というふうに言えます。
水資源使用量の削減
環境保全には水資源への対応が欠かせませんが、ヤマハ発動機は水資源の使用量を削減する取り組みを行っています。
工場内では冷却水など多量の水を使用することになりますが、雨水の利用や冷却水の循環化、RO膜による水の再利用といったことが行われており、グループ全体で水資源の削減をしています。
特に2017年からの回収水使用量は一気に増加をしており、回収水の測定拠点を設けるとともに非製造の子会社や関連会社においても同様の取り組みをしているそうです。