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  3. ニュージーランドのリサイクルに対する取り組み

ニュージーランドのこれまでの取り組み

ニュージーランドでは、これまでも環境問題に取り組んできました。
たとえば「ブルワリー」というものがあります。
ブルワリーは空き瓶をリサイクルして人口の砂を作り出し、廃棄物の削減と砂浜保全を同時に叶えるというものです。

またニュージーランド航空の機内ビデオでは、環境問題について考えさせられる内容を盛り込んでいます。
会社規模で環境問題に取り組むということが多く、賛同する個人も多く存在し、ニュージーランド国内の地球環境への関心の高さがうかがえるものです。

「ゼロ・ウェイスト」とは

「ゼロ・ウェイスト」というのは、焼却及び埋め立て処理がなされるようなゴミを出さないように生活しようという考え方のことです。
これまでのゴミ問題に対する考え方といえば、「出てきたゴミをどう処理するのか」という考え方でした。
つまりゼロ・ウェイストは、ゴミ問題の根本に着目した考え方なのです。

つい最近、ニュージーランド最大の都市であるオークランドがゼロ・ウェイストな街を目指すと宣言しました。
これまで会社規模、個人規模で環境問題に取り組むことはあったものの、都市規模で取り組むことになったのは非常に珍しいことです。

廃棄物管理・最小化計画

ゼロ・ウェイスト宣言をしたオークランドの環境・地域委員会は2018年度廃棄物管理・最小化計画を採択しました。
まずはオークランド全域の家庭に生ゴミ専用のゴミ箱を配布し、家庭で出る食料廃棄物を肥料にしていくことに注力するとのことです。
環境・地域委員会委員長のPenny Hulse氏によると「現在捨てられているものの40%が有機物であり、肥料に変えられるもの」であるので、この働きで40%のゴミが減ると期待できます。

もちろん廃棄物の問題は食料廃棄物のみではありません。
不法投棄や海洋プラスチック、危険廃棄物など、取り組むべき課題は山積しています。
この先6年と時間はかかりますが、徐々に計画を形にしていくということになるのです。

日本でもゼロ・ウェイスト

実は日本でもすでにゼロ・ウェイストの考え方は生まれています。
2003年に初めて日本国内でゼロ・ウェイスト宣言をしたのは徳島県の上勝町です。
次いで熊本県の水俣市、福岡県の大木町など、各所でゼロ・ウェイストの動きが広がり始めています。
ゼロ・ウェイスト宣言こそしてはいないものの、それぞれ環境問題に取り組む地域は少なくありません。

環境問題というものは全世界の問題であり、壮大な問題です。
個人の力ではどうにもならないと諦めてしまう人もいるかもしれません。
しかし個人の働きがあってこそ、会社や都市など大きな働きへとつながっていきます。
他人事ではないこの問題、世界規模での働きになるよう個人の取り組みは今後も継続していくべきです。